システム細分化の定義

標準化

このページの概要

システム構築において、システムを細分化していく際の単位の呼び名を定義する。

補足

標準化を制定する際に、システムやシステムの構成を表す言葉の定義を行うと便利である。
言葉の定義は絶対的なものではないので、プロジェクト内で定義してよいものであるが、本サイトでは、当該ページのように定義する。

言葉の定義

定義名の一覧

定義名意味
システム何らかの要件を実現するための仕組みの総称
ハードウェアやソフトウェア、ネットワークなどの要素を含み全体が強調して動作する集合体
全社基幹システム
サブシステムシステムを主な要件等に従って分割したもの。
サブシステムはそれ自体が一つのシステムとみなすこともできる。
営業サブシステム
機能サブシステムを構成する要求の集合体取引先管理機能
処理機能をシステム化を意識した形で細分化したもの取引先検索処理

補足

上記では、ある会社の基幹システムに営業サブシステムが含まれる、というような例を示したが、仮に営業サブシステムを営業システムと定義づけても何ら問題ない。システム化立案時に未来(将来性)も含めた形でシステム化の範囲全体を指すのが「~システム」であり、そこに含まれる分割された仕組みが「~サブシステム」である。

使い方

これらの言葉を定義しておき、プロジェクト内の共通用語とすることで、システムのどの部分を指すのか明確になる。

システムとサブシステムの説明例

弊社の全社基幹システムは、営業サブシステム、会計サブシステム、倉庫サブシステム、共通サブシステムの4つのサブシステムで構成されている。

サブシステムと機能の説明例

営業サブシステムでは、取引先についての情報の検索、登録を、取引先管理機能(取引先管理画面)で行うことが出来る。

機能と処理の説明例

取引先管理機能を実現している取引先管理画面では、検索キーワードを入力することで、取引先検索処理が実行され、取引先の一覧が表示される。

設計工程との関連付け

細分化の単位を明確に定義すると、設計工程と結び付けることで具現化しやすくなる。

定義名設計する工程備考
システム要件定義全社基幹システムの要件、要求の一覧
システムを構成する要素と非機能要件
要件実現化のためのサブシステム分割
サブシステムを構成する画面、帳票、バッチの定義
サブシステム外部設計サブシステムの定義
サブシステムを構成する画面、帳票、バッチの機能分割
共通機能の洗い出し
機能内部設計機能の定義
機能を構成する処理分割
処理内部設計、詳細設計処理の定義

テスト工程との関連付け

細分化の単位を明確に定義すると、設計工程と同様、テスト工程も具現化しやすくなる。
言い換えれば、システムの細分化の単位から、設計すべき範囲、テストすべき範囲が決まる。

定義名テストする工程設計する工程
システムシステムテスト、運用テスト要件定義
サブシステム結合テスト(サブシステム間連係)外部設計
機能結合テスト(サブシステム内連係)内部設計
処理単体テスト内部設計、詳細設計
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